動物に学ぶ歯の話
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2026.04.19 一覧

こんにちは。豊中(蛍池)の歯医者さん
小児歯科(子供)、妊産婦歯科健診も受診可能な【いけだ歯科】です。

カレイとヒラメの見分け方はご存じでしょうか?
実は左ヒラメに右カレイは万国共通ではありません。カレイの仲間のマヌガレイは、左に顔があります。面白いことにその比率はアメリカ西海岸では50%アラスカ沖では70%それが日本では100%となります。両者は顔を見ればわかります。カレイはおちょぼ口で優しそうです。一方ヒラメは口が裂け怖い顔をしています。では歯の違いはどうでしょうか?カレイの歯は小さくて触ると紙ヤスリのようにザラザラしています。ヒラメはバラのトゲのように大きく尖っています。その理由は食べ物の違いです。ヒラメはイワシやアジを食べるため大きく強い歯をしています。カレイはゴカイなどの虫を食べているので歯も小さいです。ヒラメは高級魚ですが江戸時代にはカレイの方が美味で高級魚とされていました。今はどうしてヒラメの方が高級魚なのでしょうか?秘密は顔の向きです。日本料理の基本は魚料理を出すときに頭を左に向けます。これが高級魚とされる理由です。カレイの場合、「のし」を付けたり裏返して目の位置に赤いナンテンの実を添えて出します。サカナにまつわる歯の話はまだあります。真鯛の歯も強いです。夏の京料理「ハモ」の名も歯から来ています。歯が鋭く頭を切り落としても噛みついてくるぐらいです。「歯が弱い」ことから名付けられたサカナもいます。サバは「小(サ)さい歯」から来ています。ちなみにサバは腐りやすく魚屋が古いと知りながら売ることを「サバを読む」という言葉が生まれました。またイワシは弱い魚(鰯)と書きますがこれは顎が弱いことからきています。コイは口の中にはがありません。その代わり喉の奥に「咽頭歯」があり、タニシの殻を砕きます。10円玉を与えると曲げて吐き出すくらい強い力です。アンコウは歯が内側に向き、一度飲み込まれた魚は逃げられません。
ウマやウシは硬い草を食べる草食動物です。栄養を吸収するため腸が非常に長くなっています。では、草にはたんぱく質がないのにどうしてミルクが出るのでしょうか?それはお腹にいる微生物が草を分解するのです。ウマとウシではウマの方が一回り大きく頑丈です。
まずはウシから…ウシはいつも口をモグモグさせています。ウシの仲間は4つの胃を持っています。家庭用風呂桶くらいの大きさです。そして、草を飲み込み最初の胃(第1胃)に入ったあと、また口に戻して噛み直しをします。そして唾液と混ぜ合わせ、また飲み込みます。それを「反芻」と言います。最初の胃には、たくさんの微生物がいます。そして反芻を繰り返し第2胃、第3胃と進む間に、微生物が草を分解します。そして第4番目の胃はヒトと同じように消化し、腸でエネルギーやタンパク質に吸収します。だからミルクが出ます。ある研究では、ウシは一口50回噛んでいます。そして、1日に600回反芻します。1日に30000回も噛む計算になります。
ウマは胃の代わりに盲腸や大腸が大きく、ここで微生物が分解し消化吸収をします。ウマは反芻しません。そこで、ウマはよく噛む必要があります。ちなみに、食べる時間はウシの約2倍です。硬い草ばかり食べると歯がすり減ります。でも歯がすり減っても顎の中では歯ができ続けて、伸びてくるのです。野生のウマは、年に2~3mm歯がすり減ります。そこで臼歯は一生に6~8cm伸びてきます。割り算をすると30~40ですのでウマの寿命は30~40歳です。
ウマとウシは草食動物ですが、草の好みが違うのです。ウマが好きなのは短い草です。これは前歯の違いです。ウマの前歯は、ちょうど毛抜きのように上下の先があたっています。この歯で短い草を引き抜きます。ところがウシには、下の前歯はありますが上の前歯はありません。その代わりに歯板という硬い骨があります。ウシには前歯の代わりになる長くてよく動く舌があります。そして、下の前歯が「包丁」上の歯版が「まな板」の役割をして草を切り、臼歯で噛むのです。ヒツジやラクダ、それにキリンなどもそうです。

いけだ歯科
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