キシリトールの研究(虫歯菌の母子感染への効果)
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2014.04.17 一覧

こんにちは。豊中(蛍池)の歯医者さん
小児歯科(子供)、妊産婦歯科健診も受診可能な【いけだ歯科】です。

2 年前 ( 2014-04-17 21:27 ) 

キシリトールの効果に注目が集まっています。虫歯だけでなく歯周病予防にも効果があることがわかってきました。キシリトールは食品ですので摂取に制限はありません。
今回はフィンランド発のキシリトールの効果を親子で調べた論文を1題紹介致します。

Xylitol Prevents Transmission of Bacteria from Mother to Child

キシリトールは細菌の母子感染を防ぎます

キシリトールは5つの炭素からなる虫歯に関与しない自然の糖である。毎日のキシリトールの口腔内摂取はミュータンス連鎖球菌の接着特性を阻害することが明らかです。つまり、ミュータンス連鎖球菌が歯垢から唾液に簡単に流れていきます。
フィンランドの研究者は母親が毎日キシリトールを消費することで母子感染を防ぐことができるかを決めるために169組の親子を比較しました。母親たちを3つのグループ、それは毎日3回キシリトールチューイングガム、クロルヘキシジン塗布、フッ素塗布に分けました。塗布は、6か月ごとに2年以上研究の間行われました。
基準値は妊娠中に測定され、すべての母親には唾液中に高い値のミュータンス連鎖球菌が見られました。キシリトールグループの106人の母親は出産後3ヶ月キシリトールガムを噛み始めました。2つの塗布グループには66人の女性がいました。子供は何も処置を受けていませんでした。ミュータンス連鎖球菌は6ヶ月ごとに2年間、母親の唾液から測定されました。
母親の唾液中のミュータンス連鎖球菌の値はこの研究を通じて3つの研究グループの間で高いままでした。2歳の段階でミュータンス連鎖球菌の母子感染は、キシリトールグループが最も低く唾液中にミュータンス連鎖球菌持った子供は、クロルヘキシジン塗布グループで29%、フッ素塗布グループで49%に比べて、キシリトールグループは9.7%でした。

臨床的意義

生後2年間に母親がキシリトールチューイングガムを使用することで子供の口腔内へのミュータンス連鎖球菌の感染を減少させる。

参考文献 Söderling, E., Isokangas, P., Pienikäkkinen, K., Tenovuo, J.: Influence of Maternal Xylitol Consumption on Acquisition of Mutans Streptococci by Infants. J Dent Res, 79:3, 882-887, 2000.

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