仮封いろいろ
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2024.09.05 一覧

こんにちは! 豊中市蛍池にございます、いけだ歯科です。
今回は治療途中の歯を保護する仮封についてのお話です。

むし歯や神経の治療を受けられた際、治療の終わりには一時的に歯に蓋をしています。
実はこの蓋、治療の種類や段階に応じて複数のものを使い分けているのをご存知でしょうか?
蓋をする最大の理由は、次回の治療まで歯を保護するためです。しみるのを防いだり食べかすを詰まりにくくする等の役割がそれに当たります。

当院で使用している代表的なものとしては、神経を保護するための「ベースセメント」。
型取り後、詰め物が入るまでの間、歯を保護するための「デュラシール」。
神経の治療中、神経の穴を保護するための「ハイーボンド」。
前歯の目立つ箇所に一時的に入れる仮歯「TEC」。
他の歯科医院様でも名称は異なりますが、使用する歯材はおおよそ同じものが多いです。

一般的なむし歯治療でよく使われる「ベースセメント」ですが、その名の通り硬化すればセメントのように頑丈なお薬です。
舌で触るとざらっとした感触がしますが、割れてしまったり外れてしまう心配が少ないことが特徴です。

次に歯の型取りをした後、詰め物が入るまでの間に使用されることの多い「デュラシール」ですが、こちらは硬化するとゴムのようになります。
付ける時にツーンとしたニオイがするのが特徴ですが、硬化すればニオイは消えますので安心してください。
こちらはベースセメントとは違い、最終的には詰め物を付ける際にキレイに外さないといけないため、ある程度外れやすくなっています。
そのため、治療している歯の使用頻度やガムやキャラメルなど引っ付きやすいものを食べたりすると外れてしまうことがあります。
むし歯の治療を受けたことがある方で、仮の蓋が外れてしまったという経験をされた方は殆どがこのパターンです。
外れてしまった場合、神経が生きているとしみてしまったり痛みが出てしまったりするため、ご連絡頂けましたらすぐに付け直しさせていただいております。

次にむし歯が深く、神経の治療になってしまった際に使われる「ハイーボンド」もしくは「キャビトン」「ストッピング」。
種類がいくつかありますが、当院では状況によって使い分けております。
ハイーボンドとキャビトンに関しては、付ける時はゴムに近い感触で水分に反応して硬化します。
ストッピングはバーナーの火で炙ることによって軟化し、直接シリンジで注入することで蓋をしています。こちらは前者の蓋よりは硬化しても柔らかめとなっています。
神経の治療は非常に繊細なため、その時の状況によっては治療後に強い痛みが出てしまうことがあります。
そういった症状があらかじめ予想される場合は、患者様自身でも蓋を外すことができるようストッピングのような柔らかめの仮封をすることもあります。

最後に仮歯「TEC」ですが、見た目は白い歯の形をした被せとなっており、目立つ前歯の治療中や自費の詰め物の製作中などに使用することが多いです。
ただしプラスチックが主な材料ため、耐久的なものはあまり強くありません。
見た目が天然の歯と変わらないのでそのままにしてまう患者様もいらっしゃいますが、あくまで歯を保護する一時的な被せです。
治療を完了させずに放置していると、隙間からむし歯になってしまったり、やがて割れてしまったりするためお勧めしません。

その他にも仮封の種類は色々ありますが、以上が当院で使用している代表的なものになります。
治療の際、少しでも使われている歯材や治療の流れの参考になりましたら幸いです。

いけだ歯科
歯科 小児歯科(子供)歯科健診
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