性ホルモンは歯周組織検査時の出血を増加させる
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2014.08.13 一覧

こんにちは。豊中(蛍池)の歯医者さん
小児歯科(子供)、妊産婦歯科健診も受診可能な【いけだ歯科】です。

女性の体はデリケートですね。特にホルモンの変動により肉体的精神的に様々な変化が見られますよね。歯科界からはやはり歯肉の炎症に大きく関与します。今回はホルモンと歯肉からの出血に関する論文を1題紹介します。

Sex hormones increase bleeding on probing

性ホルモンは歯周組織検査時の出血を増加させる

思春期、妊娠期、更年期のホルモンの変動は歯周組織に影響を与えます。月経周期中のホルモンの変化の影響についての報告は非常に稀で月経前症候群(PMS)中の変化の影響についてはもっと稀である。女性の80%は月経の7~10日前に起こる月経前症候群(PMS)を経験することが示唆されています。
トルコのイスタンブール大学の研究者は歯肉炎の症状を引き起こす性ホルモンに変化が出るかどうかを調べるために27名の女性の歯科学生を観察しました。2ヶ月間毎週プラークスコアを記録しました。この期間の初日、排卵推定日、最大プロゲステロン分泌推定日にプロービング時の出血と歯肉溝浸出液のサンプルを採取しました。血液サンプルはこれらの日を確認するために採取されました。月経サイクルの期間と規則性も報告されました。健康な歯肉を保証するために研究の初めに口腔衛生指導が行われました。
この研究の間プラークレベルは一定でした。全体の出血スコア、歯肉溝浸出液レベル、IL-1スコアはプロゲステロンが最高値の時に最も高かった。
月経前症候群(PMS)に対する不満は12名の女性によって報告され、この間これらの女性の6名が口腔内の問題を報告しました。月経のサイクルは、20~32日で期間は4~6日間であることが報告されました。
プロゲステロンの受容体は排卵の後、より明白ではあるが歯肉の受容体レベルについてはほとんど知られていない。月経前症候群(PMS)中の歯肉炎症の問題と月経周期中の組織の変化は歯肉組織のプロゲステロン受容体の発現を増加させるかもしれない。

臨床的意義

歯周疾患を持つ健康な女性患者へのプロービングスコアにおいて予期せぬ出血の増加は月経時を連想させるホルモンの変化のためかもしれない。

参考文献 Baser, U., Cekici, A., Tanrikulu-Kucuk, S., Kantarci, A., Ademoglu, E., Yalcin, F.: Gingival Inflammation and Interleukin 1-Beta and Tumor Necrosis Factor- Alpha Levels In Gingival Crevicular Fluid During the Menstrual Cycle. J Perio 80: 1983-1990. 2009.

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