歯周病治療について
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Periodontal disease

歯周病治療 花 花

歯周病治療
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歯周病のイメージをお伺いすると、「歯茎が腫れる」「歯茎から膿が出る」「歯茎がやせる」など歯肉の疾患であるということをよく言われます。
では歯周病の定義というと、「歯を支えている骨(歯槽骨)が溶ける」疾患です。
一度溶けてしまった骨を取り戻すにはかなり限られた場合のみで、現状では厳しいとしか言わざるを得ません

現在では50代以上の日本人の実に9割近い人が歯周病に罹患していると言われています。
これだけ罹患率の高い疾患である理由の一つは覚症状が出にくく、出た時にはかなり骨が溶けてしまっていることが挙げられます。
自覚症状が出る前に歯科医院で検診を受けましょう。

歯周病の主な症状 花 花

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歯周病の原因 花 花

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歯周病の主たる原因は歯周病菌です。
口の中には300~400種類の細菌がいると言われていますが、現在歯周病菌と呼ばれている細菌は、ほんの10種類程度です。
極論すれば歯周病菌がいなければ起こらないと言ってもいいでしょう。

歯周病は時間がかかる? 花 花

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【1】基本的に特効薬がない

なぜ歯周病に特効薬が存在しないか。
それは、歯周病菌が「バイオフィルム」を形成するからです。
歯周病菌のほとんどは集団生活をしており、細菌各々が「グリコカリックス」という多糖類を産生し、いわば細菌のマンションが出来るわけです。
これがバイオフィルムです。
お風呂の湯垢や三角コーナーのヌメっとした物もバイオフィルムの一種になります。
残念ながらその中まで浸透し殺菌できる特効薬はありませんので、現在でも機械的に除去することが一番の治療になるわけです。
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【2】歯根および歯列の形態が複雑で歯周ポケット内へのアプローチが難しい

バイオフィルムのほとんどは歯周ポケットの中に存在します。
歯周ポケット内のプラークや歯石を含めたバイオフィルムの除去が歯周病治療のキーとなります。
歯周ポケットが浅く歯並びも整っていれば1回の治療で終わることもあります。
ですが、「歯石が多い」「歯周ポケットが深い」「歯並びが悪い」「口が開きにくい」など、悪条件が重なればその分治療時間も回数もかかってしまいます。
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【3】歯周病を悪化させる因子が多い

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歯周病菌の全身への影響がどんどん明らかになってきました。

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歯周病治療の流れ 花 花

【1】問診・カウンセリング

歯周病の原因や悪化させる因子が多いためカウンセリングから生活習慣など歯周病と関連のあることを伺い分析していきます。

【2】口腔内検査

歯周ポケット検査、レントゲン検査、口腔内写真撮影を行います。

【3】お口のお手入れ指導および生活習慣指導

検査の結果から、程度に応じたお手入れ方法をご指導します。
歯周病のお手入れにはコツがあり、また、多くの方は間違っています。
適切な方法をマスターしましょう。
歯周病を悪化させる様々な因子から生活習慣や習癖についてのご指導もします。

【4】初期治療

簡単な方法でプラークや痛くないところまでの歯周ポケット内の歯石を除去します。
歯周病の状態によっては、初期治療と適切なお手入れによって、相当の改善が見られる場合もあります。

【5】再評価

初期治療を行い、適切なお手入れを継続していただいた状態で、ある程度期間を置いて再評価を行います。
再検査の結果によって、以後の処置の方法が異なります。

【6】歯周処置(必要に応じて外科的歯周治療)

・歯周ポケットが深すぎて(4mm以上)アプローチが困難な場合
・歯肉の炎症がひかない
・膿が止まらない など場合によっては麻酔下での歯石除去や必要に応じて歯肉の手術をします。

【7】メンテナンス

治療を終えられても、検査の結果が良くても、それが永続するわけではありません。
必ず定期的に検査を受けて、現在の状態を確認する必要があります。
合わせて簡単なお口のクリーニングを行うこともあります。
歯科医院は病気を治すところという、構えた気持ちは捨てていただき、理・美容院のように体の一部をお手入れするところとして、軽い気持ちでご来院していただければと存じます。