使い込んだ歯ブラシは本当に歯垢が落ちないのか
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2014.06.10 一覧

こんにちは。豊中(蛍池)の歯医者さん
小児歯科(子供)、妊産婦歯科健診も受診可能な【いけだ歯科】です。

「毛先の開いた歯ブラシでは効率良く歯が磨けない。」というのは常識ですが、実際はどうなんでしょう。今回の報告では、歯ブラシの使用期間やすり減りはプラークを効率的に除去する重要な因子ではないようです。歯の裏面の磨き方や磨く時間の方が大切みたいですね。

Toothbrush Age and Plaque Removal

歯ブラシの使用期間とプラーク除去

手動歯ブラシと電動歯ブラシのプラーク除去効果を測定した多くの研究が公開されています。しかし、プラーク除去における歯ブラシのすり減りの影響を公開したものはほとんどない。その1つの理由が歯ブラシのすり減りを測定する基本的な方法の不足かもしれない。歯ブラシのすり減りは人によってかなり変わっており、多くの人は推奨される3ヶ月間よりもはるかに長い間歯ブラシを使い続けています。
ブラジルのポンタ・グロッサ州立大学の研究者はブラシのヘッドから毛状のスプレーを測定することによって歯ブラシのすり減りを決定する方法を考案しました。彼らは歯ブラシのすり減りを3つのカテゴリー:低度、中等度、高度に分類することができました。110人の歯科ではない学部の学生が4ヶ月間大学から募集されました。被験者はプラークの付着と歯ブラシのすり減りを4週、8週、12週、16週で測定される4つのグループのうちの1つに無作為に割り当てられました。
学生にはすべて新しい手動歯ブラシ、プラスティック歯ブラシカバー、コルゲート歯磨剤が与えられ1日に3回歯ブラシとフロスを指導されました。基準となるプラークと歯肉炎スコアが記録されました。被験者は割り当てられた時間に帰ってきました。
歯肉炎のスコアはどの時点でも統計学的違いは測定されませんでした。表面よりは裏面の方に歯肉炎はありました。プラークスコアはこの研究を通じて同じままで、表面よりも裏面により多くのプラークが認められました。歯ブラシのすり減りは16週から増加しましたがこのすり減りはプラークや歯肉炎のスコアに影響ありませんでした。

臨床的意義

歯ブラシの使用期間やすり減りはプラークを効率的に除去する重要な因子ではないかもしれない。歯の裏面の磨き方や磨く時間がより重要かもしれない。

参考文献 Pochapski, M., Canever, T., Wambier, D., Pilatti, G., Santos, F.: The Influence of Toothbrush Age on Plaque Control and Gingivitis. Oral Health Prev Dent 9:167-175, 2011.

いけだ歯科
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