チョコレートは心臓疾患のリスクを減少させる。チョコレートやココアには心臓の血管を拡張させる作用があります。今回はチョコレートの血管拡張作用についての論文を１題紹介致します。ショ糖の摂取は虫歯のリスクがあがりますので注意しましょう。

Chocolate Reduces Risk of Cardiovascular Disease

チョコレートとココアにはフラバン3-olsやフラバノールが含まれています。フラボノイドの別の種類のフラボノールとケトン基を含むフラボノールと間違われます。フラバノールとフラボノイドを含んだ非ケトンはよくバイオフラボノイドと呼ばれています。イギリスのノーリッジにある東アングリア大学内のノーリッジ医科大学の研究者が心臓疾患の危険因子にチョコレートとフラバノールの影響を扱っている研究論文を分析した。計42の論文には約1300人の患者からのデータが含まれています。
血中インスリン濃度がダイエットでのチョコレート摂取で減少することがわかりました。血圧もチョコレート摂取によって1～３ポイント減少した。小さいですが、HLDとLDLコレステロール値においても良い結果が明らかになりました。チョコレートの短期摂取と長期摂取の両方でこのような結果が出ました。
Flow-mediated dilation(FMD)は血管内皮拡張反応の測定をし、心血管測定リスクの評価に使用されます。基準の測定後、カフは前腕部の虚血を起こさせるために約5分間膨らみます。カフがしぼんだ時、内皮細胞は一酸化窒素（血管拡張物質）を放出します。FMDは血管拡張作用による血管直径の増加をパーセントで計算します。チョコレートを一回摂取した後と定期的に摂取した後の両方でFMDは増加した。

臨床的意義

チョコレートとココアはおいしさの他に健康増進の要素も備えている。

Hooper, L., Kay, C., Abdelhamid, A., Cohn, J., Rimm, E., Cassidy, A.: Effects of Chocolate, Cocoa, and Flavan-3-ols on Cardiovascular Health: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Trials. Am J Clin Nutr 95:(2) online, 2012. –